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US MAGAZINE CRITIC#1

RIDES MAGAZINE

RIDES MAGAZINE

ライズ マガジン Vol. 67

 RIDES(ライド)はアメリカのカスタムカー雑誌で季刊(年4回刊行)。発行元はハリス・パブリケーションズというニュー・ヨークの出版社で、ヒップホップ誌のXXL(ダブルエックスエル)を出していることもあってか、トラディショナルな自動車雑誌とは一味違ったテイストで人気を獲得してきた。

 

 どこが違うかというと「有名人のクルマ」路線。50セントとランボルギーニの2ショットとか、カニエ・ウェストがクロームホイールをはいたマイバッハのボンネットに腰かけてるとか、そういう表紙と記事だ。実のところ、そっちの路線のほうはDUB(ダブ)誌が先輩で、セレブリティと超高級車の組み合わせという雑誌はほかにも沢山あるのだけれど、今やアメリカでの勢いは「ライド」がトップランナー。そして、最近では表紙に有名人が登場してくることはほとんどなくなってきた。では、RIDESが他の「有名人のクルマ」雑誌と違うところは何かというと…姉妹誌にDONK(ドンク)を持っている、ということだと思う。

 

 「ドンク」は2003年くらいからアメリカ南東部で流行りはじめたカスタムで、70年代~80年代のでかいパッセンジャーカーに26インチとか28インチとかのでかいホイールを入れて、びかびにかして乗り回す、アレです。確か当初は「イーストコーストスタイル」と称していたはずだけど、間違ってたらごめんなさい。そもそも誰がどうやって始めたスタイルなのかは、はっきりしないのだけれど、「ライド」誌はこれをマイアミのハヤリと紹介して終わりにはしなかった。DONKという臨時増刊号をすぐに出して、中でも特に派手なヤツを5~6台集めてSEMAに自社ブースを出展、「ライド」本誌でも、姉妹誌のKING(キング)でも特集…と、かなり積極的にプロモーションした。まあ、仕掛けたワケですね。仕掛けは功を奏して今や「ドンク」はサウススタイルとして定着したって感じなのだ。

 

 さて、そんな「ライド」誌はこの号のトップ記事で新たな仕掛けを展開している。韓国の起亜モータース(KIA)と組んでカスタムカーを3台製作して掲載、オビにはRIDES×KIAとあり、雑誌と自動車会社のコラボ企画であることが一目瞭然だ。ベースカーはキアのソウルというコンパクトカーで、サイオンxbとイヴォーグとミニを足して3で割ったようなカッコ。起亜は韓国の会社だけど、「ソウル」と聞いて韓国の首都を想起するアメリカ人は韓国系の人ぐらいだろう。キア・ソウル=音楽を大切にする若者のためのクルマ…イメージはこれです。

 

 「ライド」誌が作った3台もすべてコンセプトは音楽。1台はNBCテレビの大人気素人歌番組「THE VOICE」(シャキーラやアッシャーといった大物がライブをするお客の前で実際に歌う)という番組を車に投影したもので、ラゲッジはカラオケシステム&マイク&スピーカ。サイドには番組のロゴが入る。もう1台はルーフをくり抜いた移動DJブース、そしてもう1台は動くホール・オブ・フェイム。スラッシュのサイン入りギター&ジミ・ヘンドリックスのゴールドレコード、ジョン・レジェンドのサイン入りマイク…みたいなマテリアルがクルマにディスプレイされているといった具合。

 

 

まあ、これをカッコイイと思うかどうかは読者次第、としか僕には言えないけれど、一つだけ確実に言えることがある。

 

 

 それは、メーカーがこういう仕掛けにオオマジで乗れるアメリカの環境がウラヤマシイ…ってことです。キッカーの人に聞いたことがあるけれど、USトヨタではディーラーの工場でスーパーチャージャーをつけてくれるんだそうだ。先日、TPP交渉でオバマさんが来日したけれど、「日本の車検制度は非関税障壁になっている」と言ってくれないかなあ、とひそかに思っていました。

 

(レクサーニ・マガジン編集長/スタジオクリップ:ガメ編)

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